月別アーカイブ: 2012年4月

プアな入力とリッチな出力

プアな入力に対して、リッチな出力を返すというのが、使っていて面白いツールだろうと思う。

例えば、Photoshopは、5以前の頃レタッチツールとしてよりもエフェクトツールとして、みんな遊びで使っていたように思う。それが役だったことなどないが。

Kinectのようなリッチな入力、というか大変な入力に対して、画面のキャラクターが同期して動く、程度の等価な出力はどうなんだ、と問いたい。

道具は体の延長であるべきで、出力は第二の体と錯覚するほどにシームレスなモノで無ければいけない。リッチな入力を取って、プアな出力を返してしまうと、フラストレーションを感じさせてしまう。

言いたいことは、十字キーのインターフェースの方が、Kinectのようなリッチな入力を取るモノよりも、よりシームレスであり、脳みそと画面の接続感が強いんではなかろうかということだ。

入力インターフェースに対して、新鮮であれ、というアプローチがなぜだか主流だけれども、目を向けなきゃいけないのは出力の方なんじゃ無いのか。

DDRは面白かったけれど、あれはスポーツの一種な気がするし。まとまらないがもっとプアな入力を考えた方がいいんじゃないか。奥歯にスイッチ仕込むとか。

あと、タッチパネルUIの没入感のなさは異常だ。あれでゲームが出来るユーザは新人類なんじゃないか。iOSでフィードバック感を与える手法は「百人勇者」が良く出来ていた。EAとかのはどれも酷かったなぁ。

モードレスと上野学

モーダルモーダルモードレスモードレスと言っているUIデザイナー上野学。DraftPadの作者としての方が有名かもしれない。最近UIを作る時はこの人の書いたものを見るようにしている。

Modeless and Modal

確かこの人は国会図書館サーチのリニューアルに噛んでいるはず。データが若干スカスカなのだけど(運用側の責任かな?)UIは非常に手堅い作りだと思った。

この人自身の提唱かはちょっと追えていないけど、UIデザイン原則として以下を挙げている。

  1. ユーザーに主導権を与える
  2. 直接操作の感覚を与える
  3. 一貫性を高める
  4. 目に見えるようにする
  5. 操作を可逆的にする
  6. モードを減らす
  7. エラーを回避する
  8. マジョリティに最適化する
  9. ユーザーの作業を加速化する

引用元

IxEditというのも作ってるみたいだ。プロトタイピングツールはちょうど欲しかったところ。ソシオメディアのサイトも良く出来てる。

モードレスデザインは、自分が作ると面積を使いがちなので難しいところもあるけど、何か作ってみたい所。とりあえずもうダイアログはやめる。

新奇性と人気商売

まず自分が志向しているのが「人気商売」なのか?という問いを立てて、YESとした場合のみの話だけど。

「実は技術的にうまいか下手かというのは人気商売ではあまり問題じゃなくてさ。要は衝撃的で、新鮮で、もう1回見たいと思えるかどうかってポイントに尽きるんだよ」

このたけしの発言に「いいものかどうか?」という価値判断は含まれていない。興行師バーナムの発言と似通っても居る。『皆さん、大衆が好むモノは3つしかありません。新奇、新奇、そして新奇です!』

叩かれることですら、人気商売に取ってはプラスに転化出来るものだ。むしろ叩かれる覚悟が無ければ、人気取りをもくろんだところで中途半端に終わってしまうだろう。

本当は人気商売を志向しているのに、新奇性をないがしろにするのであれば、衰退しかない。ユーザーは自然発生するものではない。

情報量感

人を面白がらせる手段として、一度に処理出来ない情報量を与える、という手法があると思う。プアな入力に対してリッチな出力を返す、というのは、つまり情報量感を出力に盛るということだ。

一度に人間が認知できる要素数は7個まで、みたいなことが言われているが、視覚的にグルーピングさせてしまうともう少し増える。なので情報量感を出すには:

  • 要素を散乱させる
  • 大小をばらけさせる
  • 8つ以上の要素を画面に置く(まとまりは1つとカウントする)

あとは何となくこうしたらいいんじゃないか、というレベルの雑感。

  • 散漫な印象を出さない為に、形状や色調で統一感を出す
  • メリハリを付ける。場面転換があるのであれば、最初は点の演出をして、まず状況の理解をさせてから、加速度的に情報を増していく。

複数回の閲覧に耐えうるように作る、という意味でも、動画や音楽に情報量のメリハリを付けるのは大事。初回閲覧時と、複数回閲覧時においても楽しめるように、複雑性の高い箇所と低い箇所を作っておく。メリハリを極端にすることで意外性を生むことも出来るのでは?

複雑性と調和感のバランスを取るには、全体と部分が相似関係になるようデザインすることだ(フラクタル)。

FlashDevelop4でFlashPlayer 11.2向け開発を行う

いろいろはまったのでメモ

まず、FlashPlayerのダウンロードサイトから、下記のものを取ってくる。

  • Download the Windows Flash Player 11.2 Projector content debugger

FlashPlayerDebugger.exeとリネームして、下記フォルダに入れておく。

C:\Program Files\FlashDevelop\Tools\flexlibs\runtimes\player\11.2\win

  • Download the playerglobal.swc to target the 11.2 APIs

下記フォルダに入れておく。

C:\Program Files\FlashDevelop\Tools\flexlibs\frameworks\libs\player\11.2

次に、プロジェクトの設定を開き、下記の設定を行う。

  • Output > Platform のFlashPlayerのバージョンを「11.2」に設定する。
  • Compiler OptionsのAdditional Compiler Optionを展開し、下記を追記する。

    -swf-version=15

あとは、AS3プロジェクトを新規作成し、下記コードを入れて確認。

Main.asのコンストラクタ

stage.addEventListener(MouseEvent.CONTEXT_MENU, onContextMenu );

Main.asのどこか

public function onContextMenu( e:MouseEvent ):void {}

コンパイルが通って、右クリックメニューが出ないようになっていれば、11.2対応のswfを作成出来ている。 あとは、11.2が入っていない環境でどのように見えるか検証が必要。単に素通りしてくれるんならいいんだけどね。

伸びるジャンルの要件

  • 技術的面白さがある
  • 既存の技術と連携が出来る
  • 参加が簡単(e.g., ハンドメイド文化)
  • 一見して価値が分からないが、名前のみが広く流布し、各メディアで言及されやすい
  • 批判者が一定以上いる(外に開かれていることの証左)
  • 自己表現、コミュニケーション、検索のような、人間の欲求に根ざしたジャンルである

やっぱりマネタイズは、ある程度の需要が出てきてから考えるべきことのような気がするな。

ツールから遊びが生まれる

文房具を使った「手遊び」があるように、道具を使う中で遊びが生まれてくるように感じる。

道具は、手の延長であり、ゲームは手遊びの延長である。

ツールのようなゲームを作りたいと考えている。