シームレスな未来なんて来ない

未来のタッチパネルはこうなるんじゃないかな、のコンセプト映像が素敵だ

この未来感は素敵だなと思う。

これが現実にできた場合の残念予想をしてみる。

家庭編

  • それぞれの家具にはリンゴマークとかSONYとかのロゴがついていて、メーカー間での統合性はない。
  • 見せたくない予定は書かれず、単なるカレンダー程度の運用しかされない
  • 顔を合わせたくない人がいるので、ビデオチャットは基本オフラインに設定される。
  • 節電の為、スクリーンはデフォルトでオフ。オンにするには、手近のスイッチを入れる仕様。起動には10秒くらいかかる。
  • メールの内容を読まれたくないので、居間のスクリーンは運用されない。
  • コスト上の問題から、冷蔵庫は小さな液晶ディスプレイ付きにとどまる。
  • 一部のデバイスでは日本語の入力や表示に問題があり、代替策としてドコモから提供されるJavaアプリ上でメールを書くようになっている。

会社編

  • セキュリティ対策の為、企業では各デバイスはリースのみ。家のデバイスは持ち込み不可。
  • 技術資料はその場で閲覧出来るだけで持ち出せない。持ちだそうとすると、管理者にメールが飛ぶようになっている。
  • 林檎社製のデバイスは、現場での動作要件を満たさない為、Windows XP Embeddedが動いている企業用デバイスで運用する。
  • 現場で使ってる古い端末に合わせて、結局アプリケーションはJavaで書くことに決定。

これは今現在残念に思ってることを書いているだけで、これらの構造的な問題を解決してくれなければ、理想通りにはなってくれないんだろうな。

シームレスという意味では、Windowsが一人勝ちの時代が最もシームレスだった訳で、そこでActiveXとかアクティブデスクトップとかまあすごくシームレスな取り組みが行われてきたわけだ。

「何が出来るようになる」ということを考えるより、メールを書くとか、プレゼンするとか、それぞれの用途から逆引きして最適なシステムを考える必要があるんじゃないか。