箱と中身の話

どこから拾ってきた文章だったか忘れたけど、文章の一部をぐぐれば引っかかるであろう。

堀川:納得するもの―攻殻では自分のやりたいことが入れられないってこと?

神山: 「企画というのは僕は入れ物のことだと思うんですよ。自分がやりたいことって言うのは企画じゃないんです。それは誰にでもあるもの。企画には自分以外の人も参入してくるわけですから、誰もが乗れるものじゃないとだめなんです。これが作れるかどうかが企画が決まるということなんですよね。箱と中身を混同しちゃいけない。「負け戦」を唱える人は、箱まで自分でつくらなきゃ負けだと思っているか、自分が持っているものは(攻殻機動隊という)箱には入らないんだと思っているかだね。箱と中身を同時に発明できるような天才であればさ、それに越したことは無いと思うよ。」

箱と中身はよく混同するなあと思う。自分は両方作りたい質だ。

箱を作る人間なのか、箱の中身を作る人間なのかというのは、自分自身どっちが向いているのかはよく分からない。どっちかというと中身なんだろうか。

僕は打席に立てることの方が重要であってね

神山: 「今回監督として打席に立ちたいとか、プロデューサーとして打席に立ちたいとか、キャラクターデザインとして打席に立つというチャンスは提示されたのだから、それだけでもやりたいことは叶っているわけですよ。攻殻ではそれができないというのは、僕にはその理由はわからない。全部自分でやりたいと思っているのか、あえてひどい言い方をすれば、本当はやりたいことがないんじゃない、というかね、僕は打席に立てることの方が重要であってね、毎回最終回のツーアウト満塁で自分が打席に立って、満塁ホームランを打つっていうシチュエーション以外打席に立たないよっていうかさ、勝てる試合にしか登板しないというよりは、消化試合だろうと登板してね、じゃあ、消化試合でノーヒットノーランを見せてやるよって言う気概だったかな。」

でも一方で、こういう発言って職業人ならではだよなとも思う。素人が打席に立つ回数をいくら増やしたって、その道のプロの打席回数には結局負けてしまうし役割的にも劣ることになってしまう。だから箱と中身を可塑性のあるものにするのが、素人の戦い方なんじゃないか。何を目指すのかにもよるけれども。

すげえ姿勢としては正しい話だと思いつつも、自分にはそれはできないだろうなぁと弱気になってしまう。言い訳かなぁ。